ベンチャーCFOキャリア

サラリーマンのM&A、ファイナンス、企業業績、キャリアについての戯言

KLABの資金調達

KLABが11月29日に開示した資金調達

第三者割当による新株式の発行及び株式買取契約の締結 並びに第 9 回~第 11 回新株予約権(行使価額修正選択権付)の発行及び 新株予約権買取契約(行使許可条項付・ターゲット・イシュー・プログラム「TIP」) 締結に関するお知らせ 

について、考えてみました。

 

・この新株予約権ドイツ銀行ロンドン支店に割り当てる
・第9回~11回の3回に分けられており行使価格が決められている
・ただ行使価格はKLABの取締役会決議で修正することが出来る
・修正した事実を割当先に通知した翌営業日の終値の92%に修正される
・その際の下限は340円である

ドイツ銀行にしてみれば、株価が行使価格より高くなればそれはそれでOKだし、株価が安くなった場合はそれに従い行使価格も下がるはずだし(KLAB取締役会次第だが)、思ったほど下がらなければ行使しなければ良いという意味で良い商売だと思います。
KLABとしてみればどこまで希薄化するかわからないMSCBよりは良いし、自分たちが行使価格を修正する権利は持っているのでとんでもなく安い価格で行使はさせませんよ、ということなのだと思いますが、その場合は資金調達が不調に終わるということですから、既存株主にしてみれば次なるファイナンスに怯える必要がありそうです。

いずれにせよドイツ銀行ロンドン支店はけっこう前からアグレッシブなストラクチャーを提案するところで有名です。2007年頃、アーバンやUSENドリコム等がここで調達していますね。結果は・・・、各自で調べてみてください。