ルネサスのグループ内再編
再建中のルネサスが国内の製造拠点の再編を行うといるリリースがありました。
半導体の製造にかかる前工程、後工程をそれぞれ集約し、分散していたリソースを集約したり、もともと違う会社の寄せ集めを集約し直して、人事制度等も今後統一していくということなのだと思います。
ぱっと見ただけだと何だかわかりませんが、とにかく合併と分割を使って合法的に人も事業も動かしているわけです。特に親子間、同一会社を親とする兄弟間の吸収分割は無対価の適格分割に該当するため、こういった再編の際は非常に使い勝手が良いです。特に従業員に対しては充分な説明と協議し手続きを踏めば同意なく移管できたり、契約関係も債権者保護手続きを取ることで同意なく契約等も承継できるためです。これを個別に行うとなかなかの手間ですから、一見複雑そうな再編をしているように見えますが、非常に合理的にやっていると思います。
でも契約書だけでなく、各取締役会決議や登記など相当量のドキュメント作成や事務手続きが発生していることが予想され、同社の経営企画部門の方は相当お疲れだと察します。
