ベンチャーCFOキャリア

サラリーマンのM&A、ファイナンス、企業業績、キャリアについての戯言

ベネッセコーポレーションの個人情報流出

えらいニュースです。

ベネッセから社員以外の外部関連者が情報を抜き出して、名簿屋に売却し、その情報をジャストシステムが購入して、スマイルゼミのDMの送付先リストとして送ったということだそうです。

一番悪いのは個人情報を抜き出した人なわけですが、当然ベネッセにも流出元の責任はあります。では名簿屋からデータを買ったジャストシステムはどうでしょうか。一部掲示板等では「名簿屋からデータ買うのはけしからん、そんな会社が教育に携わるなんてありえない」というような意見も散見されます。

法的には問題ないと思いますが、感覚的に個人(特に子供)の情報を名簿屋から買ってDMをまくというのは、一般消費者からは嫌悪感もたれてしまいそうなことをなぜジャストシステムはやったのか考えてみました。

現在同社の筆頭株主で役員も派遣しているのは、センサ、制御機器大手のキーエンスです。キーエンスは基本的に一般消費者向けのビジネスではなく、法人向けビジネスです。一部では有名な話ですが、キーエンスが顧客及び顧客候補(一度でも問い合わせをしたり、営業マンと名刺交換をした人で資料送付禁止にしていない人以外)にはすごい勢いで製品カタログ等のDMが送付されてきます。またそれ以外にも各種公開データも含む様々な情報から見込み顧客にDMを送付しています。非常に合理的な会社ですから、データ送付リストもなるべく確度の高いデータを探す中で、「ベネッセリスト」かもしれないものの、有望そうなデータがあるということで知り飛びついてしまったのかもしれません。

個人向けのDMは法人向けDMとは同列に考えるのはちょっと配慮不足ということなんだと思います。